ウイスキーのラベルの読み方——見た目で選んでいい。ラベルには、ちゃんと理由が書いてある

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私はお酒が飲めません。味の違いも、正直よくわかりません。

でも、ある日酒屋で見かけたメーカーズマークのボトルに、なぜか目が止まりました。赤い蝋が、瓶の口から少し不揃いに垂れている。調べてみると、あの封蝋は今でも人の手で一本ずつかけられているのだそうです。

味はわかりません。でも、その瞬間に「このボトルには、ちゃんと意味があるんだ」と感じました。

それから私は、ウイスキーのラベルを見るようになりました。

父の日のプレゼント、取引先への手土産、自分へのご褒美。ウイスキーを選ぼうとして、棚の前で固まったことはないでしょうか。

ラベルには英語がびっしり。どれが高級なのかも、何が自分に合うのかもわからない。店員さんに聞くのも少し気が引ける。結局、「有名そうなもの」をなんとなく選んで、「これでよかったのかな」とモヤモヤが残る——。

でも、ラベルの見方が少しわかるだけで、その気まずさはかなり軽くなります。

ウイスキーのラベルには、「このお酒は、こういう考え方で作られています」という手がかりが、たくさん書かれているからです。

見た目で惹かれた、その直感は正しい

ウイスキーを選ぶとき、多くの人は最初に見た目でボトルを手に取ります。

「かっこいい」
「高そう」
「和風で素敵」
「なんとなく贈り物っぽい」

そんな感覚です。

でも実は、その直感にはちゃんと理由があります。

ラベルやボトルのデザインには、作り手が「うちのウイスキーはこういうものです」と伝えたいメッセージが込められているからです。

書体・色・紋章が語る「性格」

ウイスキーのラベルを並べてみると、書体や色使いが驚くほど違います。

ザ・マッカランのラベルは、格式のあるセリフ体に金の装飾。重厚感があり、「伝統」や「格式」を感じさせます。1824年創業という長い歴史も含めて、”正統派”の雰囲気をそのままデザインにしています。

メーカーズマークは、あの赤い封蝋が最大の特徴です。一本ずつ人の手で封蝋を垂らしていて、形が少しずつ違います。整いすぎていないからこそ、「手仕事で丁寧に作っている」という空気が見た目から伝わってきます。

知多は和紙のラベルに筆文字。「風」をコンセプトにしたウイスキーで、派手さよりも静けさや余白を感じさせるデザインです。日本らしい繊細さが、そのままボトルに表れています。

つまり、見た目で惹かれたとき、それはデザインが伝えようとしていたメッセージを、ちゃんと受け取っているということです。

見た目で選ぶのも、立派な選び方の一つです。

ボトルの形にも理由がある

サントリー角瓶の表面にある亀甲模様は、薩摩切子がモチーフです。1937年の発売以来、ほとんど変わっていない、日本のウイスキー文化を代表するデザインの一つです。

のボトルは24面にカットされています。これは、日本の二十四節気を表現したもの。春夏秋冬をさらに細かく分けた、日本独特の季節感です。

ただの「おしゃれなボトル」ではなく、そのウイスキーが何を大切にしているかが、形そのものに表れています。

ラベルの文字情報を読んでみる

デザインの印象をつかんだら、次はラベルの文字を見てみます。

ここでは、「ラベルの見方がまったくわからない」という人でも読みやすいように、実際に店頭でボトルを手に取ったときの目の流れに沿って見ていきます。

一番大きな文字 —— 蒸留所やブランドの名前

ラベルで最初に目に入る、大きな文字。

それが蒸留所名やブランド名であることが多いです。

山崎グレンフィディックボウモアメーカーズマーク——。ウイスキーは、この「名前」自体がブランドの人格のようなものでもあります。

その近くに「EST. 1923」「SINCE 1779」と書かれていれば、それは創業年です。

歴史が長いことが、そのまま品質を保証するわけではありません。でも、「100年以上続いている蒸留所なんだよ」と一言添えられるだけで、贈り物の印象はかなり変わります。

次に見える数字 —— 「12」は何を意味している?

ラベルに「12 YEARS OLD」と書かれていたら、それは瓶に詰められるまでに最低12年間、樽の中で熟成されたという意味です。

12年というと、生まれた子どもが小学校を卒業するくらいの時間です。

それだけ長い年月を、樽の中で静かに過ごしてきたお酒だと考えると、ただの数字だったものが少し違って見えてきます。

一方で、年数が書かれていないウイスキーもあります。

これはNAS(No Age Statement)と呼ばれますが、「質が低い」という意味ではありません。

年数に縛られず、作り手が「今、一番良いバランス」を目指した結果、あえて数字を書いていないことも多いです。

小さく書かれた英語 —— SINGLE MALT? BLENDED?

ラベルのどこかに、「SINGLE MALT」「BLENDED」「BOURBON」と書かれていることがあります。

最初は難しそうに見えますが、「どういう考え方で作られたウイスキーか」を示す言葉だと思うと、少し見やすくなります。

「SINGLE MALT(シングルモルト)」は、一つの蒸留所だけで作られたウイスキー。”その蒸留所らしさ”を前面に出したスタイルです。

「BLENDED(ブレンデッド)」は、複数のウイスキーを組み合わせたもの。「混ぜている=安い」というイメージを持たれがちですが、それは誤解です。

たとえばはブレンデッドウイスキーですが、世界的にも高く評価されています。異なる個性を組み合わせて、一つのバランスを作っているのです。

「BOURBON(バーボン)」は、アメリカの法律に基づいて作られたウイスキー。トウモロコシを主原料にし、新しい樽で熟成するというルールがあります。

こうした言葉が読めるだけでも、「自分が何を選ぼうとしているのか」が少しずつ見えてきます。

端に書かれた産地 —— PRODUCT OF SCOTLAND

ラベルの下の方や裏面に、「PRODUCT OF SCOTLAND」「DISTILLED IN JAPAN」と書かれていることがあります。

これが産地です。

普段よく聞く「スコッチ」「バーボン」「ジャパニーズ」は、実は味の名前ではなく、産地に由来する呼び方です。

スコッチはスコットランド、ジャパニーズは日本。そうした背景がわかるだけでも、「これはスコットランドの蒸留所で作られていてね」と、一言添えられるようになります。

味の説明はできなくても、「なぜこれを選んだか」を話せるようになる。それだけで、選ぶ不安はかなり減ります。

度数 —— 40%は一つの目安

ラベルには必ずアルコール度数が書かれています。

店頭に並ぶウイスキーは、40〜43%前後のものが多く、初めての人向けの商品もこのあたりに集中しています。

一方、「CASK STRENGTH(カスクストレングス)」と書かれた50〜60%台のものは、樽から出したままに近い状態で瓶詰めされたスタイルです。

数字が高いほど偉い、というわけではありません。ただ、「作り手のこだわりがより前面に出たスタイルなんだな」と見ることはできます。

ラベルが読めると、選び方が変わる

ラベルの見方を知る前は、「英語がたくさん書かれた瓶」にしか見えなかったものが、少しずつ違って見えてきます。

たとえばグレンフィディック 12年

読み方を知る前は「なんとなく有名そうなウイスキー」だったものが、「スコットランドの蒸留所で、12年間熟成されたシングルモルト」に変わります。

何が変わったのかというと、知識が増えたこと以上に、「何もわからないまま選ぶ気まずさ」が減ったことの方が大きいのかもしれません。

そして、贈るときにも一言添えられるようになります。

「このラベルの紋章には意味があってね」
「実は200年以上続いている蒸留所なんだよ」

それだけで、「なんとなく高そうなものを選んだ」が、「ちゃんと考えて選んでくれた」に変わります。

まとめ

私は今でも、味の違いはよくわかりません。

でも、メーカーズマークの赤い封蝋を見ると、「これは人の手で一本ずつ作られているんだな」と思います。

それだけでも、ウイスキーを選ぶ理由としては十分でした。

ウイスキーのラベルには、蒸留所の名前、熟成年数、種類、産地、度数——そして、作り手の考え方や、美意識まで詰まっています。

全部覚える必要はありません。

ほんの少しラベルの見方がわかるだけで、「これでいいのかな」という不安は、かなり軽くなります。

見た目で惹かれたなら、その直感を大切にしてみてください。

そのラベルには、あなたが惹かれた理由が、ちゃんと書いてあります。


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※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
※価格は記事執筆時点のものです。最新の価格は各販売サイトでご確認ください。

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