透き通ったボトルの向こうに、琥珀色の液体が揺れている。手に取ると、指先に24の面が静かに触れる。ラベルには、越前和紙の上に書家の墨で書かれた一文字——「響」。このボトルには、日本のものづくりの粋が凝縮されています。
こんな方に合うお酒です
- 「特別な贈り物をしたいけれど、ウイスキーの味の違いはよくわからない」という方
- 日本の伝統工芸やものづくりに価値を感じる方
- 贈り物に「ストーリー」を添えたい方
- ウイスキーを飾って眺めるのが好きな方
響は、味がわからなくても「なぜこのお酒を選んだのか」を堂々と語れる一本です。
贈るとどう見られるか
響を贈ると「この人はよく知っている」と思われます。
ウイスキーに詳しい人なら、響の名前だけで「本気の贈り物だ」とわかる。詳しくない人でも、24面にカットされたボトルを手に取った瞬間、その重みと輝きに気づきます。
ラッピングを開けたとき、箱から出したとき、テーブルに置いたとき。どの瞬間も「特別感」がある——響はそういうお酒です。
ボトルを手に取ると「24」がわかる

響のボトルを手に持つと、指に不思議な感触があります。平面ではなく、細かい面がいくつも連なっている。
数えると、24面。
この数字には二つの意味が込められています。
一つは、1日の24時間。もう一つは、日本の暦で1年を24に分ける「二十四節気」——立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨……と、およそ2週間ごとに移り変わる日本独自の季節の数え方です。
ウイスキーは樽の中で何年も眠ります。日本の四季を何度も繰り返し、立春から大寒までの二十四節気を何巡もしながら、少しずつ琥珀色に変わっていく。響のボトルは、その「時の重なり」を24の面で表現しているのです。
ボトルを光にかざすと、24の面がそれぞれ異なる角度で光を反射します。テーブルに置くだけで絵になる——響が「飾っておきたくなるウイスキー」と呼ばれる理由の一つです。
和紙と墨——1,500年の伝統を纏うラベル

響のラベルに触れると、普通の紙とは明らかに違う質感があります。
これは越前和紙。福井県で約1,500年にわたって漉き続けられてきた、日本最古級の和紙の一つです。紙幣にも使われる技術をルーツに持ち、その丈夫さと美しさは世界的に評価されています。
ラベルの和紙をプロデュースしたのは、和紙デザイナーの堀木エリ子氏。1枚1枚、手でちぎって縁の質感を出す手法で仕上げられています。だから同じ「響」のボトルでも、ラベルの縁をよく見ると微妙に表情が違う。手作業ならではの個体差が、工業製品にはない温もりを生んでいます。
そしてラベルの中央に力強く書かれた「響」の一文字。
この文字を書いたのは、書家・荻野丹雪(おぎの たんせつ)氏。1939年生まれ、兵庫県丹波の出身。NHK大河ドラマ「新選組!」の題字や、大阪花博「咲くやこの花館」のロゴなども手がけた方です。「書とデザインのはざまで」というキャッチフレーズの通り、伝統的な書の美しさを現代のデザインに落とし込む仕事で知られています。
ちなみに荻野丹雪氏は、サントリーのもう一つの銘柄「知多」のラベルも手がけています。同じ書家の手による「響」と「知多」——ラベルを並べて見比べると、同じ筆でありながらまったく異なる表情であることに気づきます。
越前和紙の上に、書家の墨。この組み合わせだけで、1,500年の紙の歴史と日本の書道文化が一つのラベルに凝縮されていることになります。
ブラームスの交響曲から生まれた「ハーモニー」
響が生まれたのは1989年。サントリー創業90周年の年です。
2代目マスターブレンダーの佐治敬三は、この節目に「サントリーの粋を結集した最高傑作を出したい」と考えました。特命を受けたのはチーフブレンダーの稲富孝一。
稲富は、ウイスキーの造り手であると同時に、長年ヴィオラを嗜む音楽家でもありました。新しいウイスキーの完成形をイメージするとき、彼の頭に浮かんだのはクラシック音楽だったのです。
「ブラームスの交響曲第1番、第4楽章のようなハーモニー」
この楽章は、長い苦悩の果てに辿り着く歓喜のフィナーレとして知られています。稲富はこの音楽のように、多様な原酒が一つの調和を成すウイスキーを目指しました。
山崎蒸溜所と白州蒸溜所。二つの蒸留所が持つ80万個以上の樽から、30種以上のモルト原酒と数種のグレーン原酒を厳選。そのキーモルト(ブレンドの核となる原酒)に選ばれたのは、ミズナラ樽で長期熟成されたモルトでした。
ミズナラ(水楢)は日本にしか自生しない樽材で、白檀や伽羅のような東洋的な香りを原酒に与えます。海外ではJapanese Oakと呼ばれ、ウイスキー愛好家の間で特別な存在です。
「人と自然と響きあう」——サントリーの企業理念から名付けられた「響」。それは単なる商品名ではなく、サントリーが企業としてのアイデンティティを込めたブランドなのです。
白と黒——二つの「響」を並べてみる
[ラベル写真: 響JHと響21年の並び — ユーザー撮影写真]
今回、ジャパニーズハーモニーと21年の2本を並べて撮影しました。同じ「響」でも、ラベルの表情はまったく異なります。
ジャパニーズハーモニー(JH)——白い和紙に黒い墨
白い越前和紙のラベルに、荻野丹雪の黒い「響」の一文字。銀色のキャップ。明るく、清潔感のある佇まい。「JAPANESE HARMONY」の金文字が、品の良いアクセントになっています。
2015年発売。使用する原酒に年数の縛りを設けないノンエイジタイプで、ブレンダーが自由に原酒を選べる分、安定した品質を保ちやすい設計です。定価は8,800円(税込・2026年4月〜)。
響21年——黒いラベルに白い墨
一転して、21年は黒。和紙の色が変わるだけで、同じ「響」の文字がまったく違う印象になります。金色のキャップ。重厚感と風格。「21 Years Old」の金文字が、時の重みを静かに主張しています。
酒齢21年以上——赤ちゃんが成人するほどの歳月を樽の中で過ごした原酒だけを使用。山崎のシェリー樽原酒、ミズナラ樽原酒を中心に、知多のグレーン原酒を厳選してブレンドされています。
ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)でトロフィー(最高賞)を5年連続受賞。2017年には全部門の頂点「シュプリーム チャンピオン スピリット」も獲得——いずれも史上初の快挙です。WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)では「World’s Best Blended Whisky」にも選ばれています。
白と黒。2本を並べて撮った写真をギフトに添えれば、「響にはこんな違いがあるんだよ」と会話のきっかけになります。
もし響21年がお家に眠っているなら
響21年の定価は55,000円(税抜)ですが、現在の買取相場は63,000〜69,000円(箱付き)。定価を超える価格で取引されています。
さらに限定ボトルになると桁が変わります。
| ボトル | 買取相場(2026年4月時点) |
|---|---|
| 響21年(現行・箱付き) | 63,000〜69,000円 |
| 響21年 ミズナラ100周年記念 | 約450,000円 |
| 響21年 九谷焼 吉田屋風花鳥図角瓶 | 約250,000円 |
「以前もらったけれど棚に置いたまま」「コレクションを整理したい」という方は、まずラベルの状態を確認してみてください。箱や付属品が揃っているかどうかで査定額が変わります。
ラベルが古いお酒や見慣れないボトルは、思わぬ価値がつくこともあります。
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こんなシーンに響を
父の日——「世界が認めた日本の最高峰」を贈る
響は父の日ギフトランキングの上位常連です。理由はシンプルで、見た目で「特別感」が伝わるから。
「このボトル、24面にカットされてるの知ってた?二十四節気——日本の季節の数だけ面があるんだよ」
この一言を添えるだけで、「ただのウイスキー」が「ストーリーのある贈り物」に変わります。JHなら実勢15,000円前後。父の日の予算として手が届きやすい価格帯です。
父の日のウイスキーギフトについては「父の日に贈りたいウイスキー特集」でタイプ別に選べるようまとめています。
退職祝い・還暦祝い——「時の重み」を形にする
響21年を退職祝いに贈るなら、「21年以上の歳月を樽の中で過ごした原酒」というストーリーが、長年の功績への敬意とそのまま重なります。ボトルの24面が「四季を何度も繰り返した時間の象徴」であることも、節目の贈り物にふさわしい文脈です。
結婚記念日・特別な節目に
二十四節気のボトルは、「四季を共に過ごしてきた時間」の象徴でもあります。たとえば結婚20周年。24面のボトルを前に「立春から大寒まで、20回分の四季を一緒に過ごしてきたね」——そんな文脈で贈ると、ウイスキーの知識がなくても想いが伝わります。特別な年の刻印として、響はふさわしい重みを持っています。
サントリーの「三兄弟」と響の関係
当サイトでは、響の原酒を生む三つの蒸留所それぞれのラベルストーリーをご紹介しています。
- 山崎 — 佐治敬三が筆を取った「崎」の字に隠された「寿」の一文字
- 白州 — 南アルプスの森が育んだ「森の蒸留所」のラベルに込められた「SINCE 1973」の意味
- 知多 — 43年間の沈黙を破った書家・荻野丹雪の筆跡と「風」のデザイン
山崎が「水」、白州が「森」、知多が「風」。三兄弟がそれぞれ異なる自然の力をまとい、それらが一つの調和——「HARMONY」になったのが、響なのです。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | サントリーウイスキー 響 |
| 英名 | HIBIKI SUNTORY WHISKY |
| 種類 | ブレンデッド ジャパニーズウイスキー |
| 原酒 | 山崎蒸溜所・白州蒸溜所のモルト+知多蒸溜所のグレーン |
| アルコール度数 | 43% |
| 容量 | 700ml |
| 希望小売価格 | JH: 8,800円(税込)/ 21年: 55,000円(税抜)/ 30年: 160,000円(税抜) |
| 発売 | 1989年(創業90周年記念) |
| ボトルデザイン | 24面カット(二十四節気+24時間) |
| ラベル素材 | 越前和紙(堀木エリ子氏プロデュース) |
| ラベル揮毫 | 書家・荻野丹雪 |
| 主な受賞歴 | ISCトロフィー5年連続+Supreme Champion Spirit(21年・史上初)/ WWA World’s Best Blended Whisky / SWSC最優秀金賞 |
※ブレンデッドウイスキーとは、複数の蒸留所で造られたモルト原酒とグレーン原酒を混ぜ合わせたウイスキーのこと。一つの蒸留所だけで造る「シングルモルト」とは異なります。
響を手に入れるには
響は人気が高く、定価での入手が難しくなっています。Amazonでは招待制販売が行われることがあり、商品ページから「招待をリクエスト」するとメールで購入案内が届く仕組みです。酒販店の抽選販売も各地で実施されています。
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※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
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